教習所のクレームで多いのが、送迎に関するクレームである。
先日も、ある教習所にこんなクレームの電話があったという。
「おたくの(送迎)バスに頭から全身に水をはねられた。
しかも、そのまま走り去った。どうなってんだ、こんにゃろー!」
これでは怒るのも無理はない。
しかも雪国だし。
とはいえ、送迎の運転手さんは大変だ。
教習時間に間に合わせなければいけないし、
時には時間通りに生徒さんが待っていないこともあるだろう。
間に合わせようとして、ついスピードを出し過ぎ、
乱暴な運転をしてしまうケースもあるのかもしれない。
ところで、送迎という仕事は、
生徒さんとの「接点」という意味でとても大事だ。
教習も事務も、生徒さんとの接点で満足度が決まる。
送迎も全く同じである。
時には生徒さんの不満や愚痴を聞いて励ましたり、
時にはたいくつしないよう話しかけてあげたりすることで、
教習で疲れた生徒さんを癒やし元気づけてあげるのは、
送迎担当者にしかできない仕事なのである。
もしも、送迎担当者が送迎という仕事を、
「A地点からB地点に生徒を運ぶこと」と思っているとすれば、
それは大きな間違いである。
どんな仕事も目的は同じ。
お客さんに喜んでもらうことである。
ある教習所では時々経営者が送迎をするそうだ。
理由は、「生徒さんの生の声を聞く、絶好の機会だから」。
また、指導員見習生が送迎を担当する教習所が多いのも、
生徒さんと直に話ができることで、学べる点がたくさんあるからだろう。
どんな人が送迎をしているかで、
その教習所のお客様に対する姿勢が伝わってくるのである。

