あるホテルにチェックインした私は、
エレベータに乗って、部屋がある5階のボタンを押した。
しばらくしてドアが開いた。
そこにはひと組の若いカップルが立っていた。
私は5階だと思い、反射的に降りた。
カップルは私が降りたエレベータに乗って、ドアが閉まった。
ありゃ。
5階だと思ったそこは、4階であった。
私は、すぐに△ボタンを押し、
やってきたエレベータに乗った。
5階に着いて、ドアが開いた。
そこには、また誰かが立っていた。
なんと、さっきのカップルである。
私が降りると、カップルが乗り込んてきた。
さっきと全く同じシーンが繰り返された。
すれ違いざま、男性が「ふふ」と笑った。
私も、苦笑した。
私は4階で間違えて降りた。
カップルは下に降りるはずが、
これまた間違えて5階に行くエレベータに乗ってしまった。
私は、5階に行くために乗り直したが、
カップルもまた、5階で乗り直して下に降りた。
日常、ふとした偶然で起こる、
こんな何気ない笑いが、私は好きだ。




