ある指導員さん(Kさん)と卒業生のお宅を訪問した。
ちょうど担当した二人の姉妹とおばあさんが在宅で、
全員が笑顔で迎えてくれた。
そのご家庭は訳あって、おばあさんが二人の孫娘を育てたそうである。
おばあさんと言っても、気丈さからか若々しい印象を受ける。
おばあさんは気さくな笑顔を振りまきながらこう言った。
「こっちが20歳で、こっちが18歳。
どちらもいい子です。きれい好きだし料理もできるし。
この子たちの相手はぜひKさんに見つけてもらわないと」。
Kさんは、
「いやあ、それは・・・」
と、困った顔でしきりに照れていた。
帰り間際、おばあさんは孫娘に、
「仏壇の前にある、あれもってこい」と言って、
栄養ドリンクを1ケースくれた。
1本ではなく1ケース(12本入り)である。
梅雨空の雨は強くなる一方だったが、
私は晴れやかな気分でその家を後にした。

