ユニクロをV字回復させた大久保恒夫さんの本に、
こんなことが書いてあった。
「その人がどういう気持ちで仕事に取り組んでいるのか、
何を大切だと思っているのか、自分は将来何がしたいのか、
そういった仕事に対する考えが前向きに変わらない限り、
人の気持ちや行動は変わりません。
これは、その人のアイデンティティの問題であり、
いくら上司や雇用主でも他人は踏み込めないと思って触れてこなかった部分です。
しかし、そこまで踏み込まなければ教育ではないというのが、私の考えです。」
大久保さんが社長を務める食品スーパーでは、
スタッフのあいさつをとても重視しているという。
そのレベルたるや、すごい。
目の前にお客様がいなくても、あいさつをする。
「ここに私はいます。わからないことは私に聞いてください」
そう主張するためのあいさつである。
さらに、店内にお客様がいない時でも、店頭であいさつをする。
そのあいさつにつられて、入店するお客様もいるそうだ。
そこまでできる店は、放っておいても繁盛店になるという。
「生活の糧を得るために仕事をしているのだ」
「決められた時間その場にいて、言われたことをやり、決まったことをやっていればいい、
それで収入が得られればそれでいい」
そう思っている人には、
絶対にできないあいさつである。
「お客様に喜んでもらうことが自分の満足になり、
仕事を通じて人間的に成長していくことが自分の喜びとなるのです。」
『社員は仕事で成長する』という章の最後はこう結んであった。
「上司や経営者は、もっと熱意をもって、心を開いて、腹を割って、
お互いに一対一の人間として向き合って、
真剣に一人ひとりのことを考えなければならないのです」。

