妻の実家では最近、イノシシがよく出没するらしい。
丹精込めて育てた野菜畑を荒らしにくるので、
わなを仕掛けているそうだが、先日、その罠にイノシシがかかった。
かかったイノシシはどうなるかと言うと、
尻尾を切られて、あとは鍋にされると言う。
尻尾を切るのは、役場に持っていくといくらか捕獲料がもらえるからである。
近所の酒飲みのおじさんなどはイノシシがかかると、
「今日は酒が飲めるで」と大いに盛り上がるそうである。
つい最近も、夜中に大きなイノシシが罠にかかっていたという。
大人のイノシシは肉がかたくて、食べにくいそうである。
しかし、酒飲みにとって、そんなことは大したことではない。
明日はイノシシで一杯飲めるとたいそう喜んだそうだが、
朝方行ってみると、イノシシは罠から脱出してもぬけの殻だった。
イノシシが入っていた檻は、
たび重なる突進でメチャメチャになっていたらしい。
死に物狂いで逃げたのだろう。
畑を荒らしに来る時は、いっしょに数匹の子供を連れてくるという。
子供たちのためにも、鍋にされる訳にはいかない。
しかし、人さまの畑を荒らしている限り、
鍋にされるリスクはついてまわるだろう。
いや、おいしい野菜などを好んで食べているから、
自らの肉もおいしくなるのかもしれない。
「食育」はイノシシにとっても重要なテーマなのである。

