ある有名な中華街のレストランに行った。
そこは、バイキングながら単品で好きな料理が頼める人気の店らしく、
店内はほぼ満席であった。
なかなか注文を取りに来ないので、
妻が近くの黒服の男性スタッフに声を掛けた。
「すみません、オーダーをお願いします」。
すると男性が言った。
「はい、コーラを一本ですね」。
違う違う。
妻は「オーダーです」と笑いながら注文を頼んだ。
何だかスタッフのほとんどが外国人らしい。
「お待たせしました」。
しばらくして、若い男性が最初の料理を運んできた。
しかし、見ると注文した憶えのない料理である。
頼んでいないと言うと、怪訝そうな顔で料理を下げていった。
それからは順調に料理が運ばれてきたように見えた。
しかし、帰り際に注文した料理のレシートを見て、
実はそうではないことに気がついた。
頼んでいない料理が一品あった。
頼んだけど、来ていない料理が3品もあった。
酔っ払っていたし、バイキングということもあって、
チェック機能がマヒしていたのである。
客もいい加減なら、スタッフもアバウトである。
しかし、おなかがいっぱいになれば文句を言う気もおこらない。
そもそもバイキングは頼みすぎる傾向があるから、
3品くらい差し引いて運んだくらいがちょうどいいのかもしれない。
こんなにアバウトなのに、
二人とも満足して、その店を後にした。

