少し前、
ある自動車学校の幹部指導員さんと同行訪問をした際に、
なぜかパチンコの話になった。
その指導員さんは、学生の時に1度だけ、
友達に誘われて仕方なくパチンコに行ったことがあるそうだ。
ところが、生まれて初めて打った台が大当たりで、
その指導員さんは、箱いっぱいの玉を交換しに行った。
どんなものと交換してくれるのかとワクワクしていたら、
奇妙なものをいっぱい渡されたと言う。
「その時、玉と引き換えにボールペンをいっぱいくれたんです。
私は、なんでこんなものをくれるんだろう?と不思議に思いました。
でも、みんなボールペンと交換してもらっているようなので、
パチンコって不思議な遊びだなあ、と思ったんです」。
その指導員さんは下宿に帰って、
ボールペンを部屋に積んでおいて、
その内、部屋に友達が遊びに来るたびに、
「おまえ、ボールペンいるか?」と何人かにタダであげたという。
その内、友達の一人が妙な顔をして、
「お、おまえ・・・これ、どこでもらった?」と聞いてきた。
「パチンコ屋だけど」と言うと、友達はあきれかえって
「お前、バカだなあ」と笑い出したと言う。
それでやっと、ボールペンと現金を交換するというしくみを知ったのだそうだ。
純真だったのである。
しかし、その指導員さんは、今でも純真そのものである。
卒業生の親御さんからの信頼も厚い。
私は、そんな人に出会うと、
しみじみと幸福な気分になるのである。

