ある自動車学校の全体研修で、指導員さんが言った。
「山と月を描いてみてください」。
みんな、それを聞いておのおの紙に"山と月"を描いている。
描き終わったのを確認して、指導員さんが聞いた。
「漢字で"山と月"と書いた人はいますか?」
そんな人はいないだろうと思ったら、なんと3人もいた。
「ちなみに漢字で書いた人は、理数系の人です」。
たしかに絵を描いた私は、理数系ではない。
「では、絵で三日月を描いた人?
その人は、年齢の高い人です」
ぐさっ。
私は三日月を描いた。
だって、三日月の方が美しいではないか。
それに、満月のつもりでも、人が見たら太陽と思うかもしれない。
「山を二つ描いた人はいますか?
その人は田舎に住んでいる人です。
住んでいる環境が絵に表れるのです」。
よかった。
描いたのはひとつ山。
指導員さんが言った。
「ひとことで"山と月"と言っても、解釈は人の数だけあります。
教習ではすべての生徒さんが、きちんと理解できる言い方をしましょう」。
私は思った。
「きちんと理解できる言い方」の解釈って、
それこそ、人の数だけあるのではないだろうか?
ま、いっか。
それを突っ込むと朝までかかる。

