フゴゴ、フゴゴゴゴ。
フゴゴゴ、フゴ、フゴゴゴゴ。
教材用に録音した私の話を聞いていたら、
妙な音が聞こえる。
はて、何の音だろう。
雑音を拾わないようにドアも窓も閉め切ったのに。
電話も遠ざけたし、
「子供はうちに帰る時間です」
という町内に流れる放送の時間も避けた。
フゴゴ、フゴゴゴゴ。
ひょっとして、誰かの霊が
私に何かを伝えたくてしゃべっている声か。
映画「シックスセンス」のように。
フゴゴゴゴ、フゴゴ、フゴゴゴ。
私は、部屋を見回した。
あ。
わかった。
妙な音は、扇風機の音だった。
風がマイクを直撃していたのである。
だって、今日は暑かったんだもの。

