ある都市圏にある教習所の指導員さんと、
交通安全の呼びかけ訪問に行った。
都会だけに警戒心は田舎の100倍強い。
「うちはいいです」
「けっこうです」
「今、忙しいので」
「ポストに入れといて」
すぐに、断り文句を雨あられのように浴びせられた。
売り込みは一切していないのに。
指導員さんもさすがにショックを隠せないようだった。
どんどんモチベーションが低下してくるのがわかった。
車の中で作戦会議を開いた。
アプローチ方法を改善し、ひとつうまくいったら、またひとつと改善した。
すると、最後にはドアを開けて出てきてくれたお母さんが、
「暑いのに、ご苦労様でした」とねぎらいの言葉をかけてくれた。
その笑顔に、それまでの苦労が全部吹き飛んだ。
その後、門前払いをされることは全くなくなった。
どんなに冷たく厳しい反応が返ってきても、
問題はいつもこちらにある。
そう思っておけば間違いないのである。

