午前11時。
サングラスをかけてもまぶしいので、
ある自動車学校のクリアホルダー(色つき)に透かしてみたら、
雲の切れ間から三日月のような太陽が見えた。
日食である。
日食と聞いて思い出すのは「日本食堂」である。
子供の頃、地方都市に遊びにいくと、
必ずと言っていいほどご飯を食べていたのが、
駅の2階にあった「日食」であった。
外食できるお店が少なかった当時、
日食は、便利で安心して入れメニューもたくさんある、
贅沢なレストランだった。
日食が皆既日食の略だと知ったのは、
ずっと後のことである。
日本食堂は、その後さびれてしまい姿を消してしまった。
何かが欠けていたのだろう。

