私が「愛の伝道師」と呼ぶ経営者がいる。
なぜ、そう呼ぶか。
その経営者は、何事も男女の関係にたとえて物事の真実に迫ろうとする。
たとえ、会議をしている時でも、突然、
「それは男と女の関係といっしょだろ」と言って、
思わず社員がうつむいてしまうような話を始める。
車に乗っている時も、
「男と女の関係といっしょなんやて」と、急に声が大きくなる。
お酒を飲んでいる時などは、
「ほら、男と女の関係そのものじゃないか」と赤い顔で社員に迫る。
時々、ただのスケベおやじじゃないかと思うことがある。
でも、そうではない。
どんなに話がトホホなシモネタでも、
その背後にはたしかな「愛」が感じ取れるのである。
しかし、どうしようもなくトホホな一面もある。
おやじギャグだ。
言わなきゃいいのに。
その経営者は、周囲から愛されていることは間違いないが、
シモネタとおやじギャグがあまりにもトホホなので、
これからも「愛の伝道師」と呼ばれることはないだろう。
きっと。

