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2009年4月アーカイブ

マンモス

ある小さな教習所の経営者が言った。

「競合校ですか?ありますけど、どれもマンモス校でウチなんか相手になりません」。

近隣の教習所はどこも3倍から4倍は入校生が多いと言う。

 

その経営者は、こうも言った。

「指導員の年収は高いですよ。ただ生徒は毎年百名ずつ減っています」。

 

マンモス校というのは、生徒数が多いからマンモスなのではあるが、

努力してマンモスになったところは少ない。

立地が良かったからマンモスになっただけのことである。

 

しかも指導員の年収が高いと言う。

おそらく働きに見合った収入以上をもらっている可能性が高い。

 

毎年生徒が百名ずつ減っているということは、

指導員の数が減らなければ、収益はみるみる悪化していくだろう。

もし人件費削減に手をつければ、指導員のやる気は一気にダウンする。

 

マンモスだからと言って、マングースは怯む必要はない。

マンモスは環境の変化に適応できない体質だし、揺さぶりにも弱い。

 

マングースにはマングースの戦い方があるし、

最下位には最下位の戦い方がある。

 

頑張れ、マングース。

 

ds-ccs (2009年4月30日 22:18) | 個別ページ

高原

山あいの高原にある自動車学校に行った。

 

のどかなコースには黄色い花が咲いている。

会話が途切れると、とたんにしんと静まり返った。

 

この学校には隣町から通ってくる生徒さんが多いという。

ところが、学校への道のりは登りの峠道が30分も続く。

 

カーブが多いため、中にはバスに酔ってしまい、

通学をあきらめてしまった生徒さんもいるという。

 

私は、こんなに熾烈な送迎ルートをこれまで見たことがない。

おまけに冬になると雪が積もるという。

西日本なのに。

 

思わず、「ああ、野麦峠」という映画を思い出した。

大竹しのぶ扮する女工さんが重労働を強いられて病気になってしまう。

故郷に帰される途中で、「村が見える」と言って息を引き取るシーンは今でもよく憶えている。

 

この学校には、年間数百名もの生徒さんがこの道をバスで通ってくるのだそうだ。

 

毎日、峠を越えて通う高原の自動車学校には、

私にはわからない魅力が隠されているのかもしれない。

 

それとも、この地域の人たちが忍耐強いのか。

いまだに謎である。

 

高原.jpg

ds-ccs (2009年4月29日 23:14) | 個別ページ

ミルク

ある教習所で昼食を御馳走になった後、

コーヒーが運ばれてきた。

 

私は、40歳を過ぎたあたりからコーヒーはブラックを好むようになったので、

砂糖やミルクには手をつけない。

しかし、私といっしょにその教習所に来た自動車学校の社長は

コーヒーがあまり好きではないこともあり、ミルクを入れようとしたらしい。

 

ところが、いざ封を開けてみると、

液体状であるはずのミルクは完全に固まってしまっていた。

 

それに気づいた私も自分のミルクの封を開けてみたが、

やはり中身は固まっていた。

おそらく、冷蔵庫で冷やしすぎたか、

古くなったままずっと放置していた可能性が高い。

 

いずれにしても、来客に出すものではない。

 

私とその社長は、「これは写メをしておきましょう」と、

笑いながらそのミルクを撮影した。

 

自分の家ではまず起こらないことが、

なぜ、会社では起こってしまうのか?

 

コーヒーを出せと言われたから出す。

どんな仕事でも、やらされていると感じる仕事には隙が生まれる。

 

コーヒーのミルクに、

その教習所の問題が垣間見えた気がした。

 

フレッシュ.jpg

ds-ccs (2009年4月28日 22:00) | 個別ページ

叱責

ある教習所の経営者が繁忙期のさなか、競合校にこんな電話をした。

「あのう、これから入校して3月末までに卒業できますか?」

 

すると、電話に出たおじさんは、

「3月末ぅ?そんなん無理に決まってるでしょ!」

と怒り出したと言う。

 

それでも、なんとかなりませんかと食い下がる経営者におじさんは、

「もし、卒業できると言ってできなかったらこっちの責任になるんですよ!」

とさらに怒りを爆発させたそうである。

 

その経営者は、内心笑いをこらえながら、

「すみませんでした」とあやまって電話を切ったそうである。

 

同じような電話がその経営者のところにかかってきたら、

担当者は間違いなく笑顔でこう対応する。

 

「3月末でございますね。はい、大丈夫ですよ」。

品質の差は明らかである。

 

しかし・・・なんと言おうか、

競合校のおじさんの受け答えには、

品質以前の"昭和の町工場"の匂いが色濃く漂う。

 

会社がお客を怒る。

業界にはまだそんな世界で生きている人が確かにいるのである。

 

なまんだぶ、なまんだぶ。

 

ds-ccs (2009年4月27日 22:26) | 個別ページ

マッコリ

韓国料理を食べに行くと、必ずマッコリを飲む。

 

マッコリとは、韓国の大衆向け醸造酒で、

日本で言うところの「どぶろく」らしい。

 

韓国料理は唐辛子がふんだんに使ってあるので、

マッコリの甘さが絶妙にマッチして、実においしい。

 

そんなにおいしいお酒なら家でも飲みたいと言うことになり、

ネットで注文することにした。

さすがにネットだといろいろな種類があり、容量もさまざまである。

 

しばらく、マッコリマッコリと盛り上がっていたら、

ふと、うちの猫が「マッコリ」という言葉に反応していることに気がついた。

 

「マッコリ」と言うと、猫がこっちを向く。

も一度「マッコリ」と呼ぶと、やっぱり猫がこちらを振り返る。

 

猫の名前は「マハロ」なので、

「マッコリ」を自分の名前だと勘違いしているらしい。

 

おもしろいので、「おい、マッコリ」「君はマッコリ」などと遊んでいたら、

マッコリはこちらをにらんで、「ギャ」と鳴いた。

 

  マッコリ.jpg 

ds-ccs (2009年4月26日 21:25) | 個別ページ

税金

税務署から書留が届いたので、

何だろうとおそるおそる開けてみると、

どうやら、税金が戻ってくると書いてある。

 

はて。

戻ってくるのはうれしいが、心当たりがない。

書類を読んだらすぐに理由がわかった。

 

昨年は2回、予定納税をしている。

予定納税とは、前年の納税額に基づいて徴収される

言わば、税金の前払いみたいなものである。

 

私はその予定納税のことをすっかり忘れていて、

確定申告時に前払い分を相殺しないまま、

満額を支払っていたのであった。

 

なぜ、そんな大事なことを忘れてしまったのだろうか?

そう言えば、今年の確定申告は、

e-TAXにブチ切れてしまったことを思い出した。

 

住民基本台帳カードのパスワードを5回続けて誤って入力したために、

ブロックがかかってしまい、使えなくなってしまったのである。

 

税務署からの通知を読みながら、

我ながら情けなくなってしまった。

 

住民基本台帳カードは、今も使えないままである。

 

 

ds-ccs (2009年4月25日 21:21) | 個別ページ

パチンコ

「趣味はパチンコです」。

時々、そんなことを言う指導員さんがいる。

指導員でなくてもパチンコが趣味という大人は多いのかもしれない。

 

ところが、パチンコが趣味と言う人で、

お金が嫌いという人に会ったことがない。

実に不思議である。

 

以前、パチンコの経営者にこんな質問をしてみた。

「社長はパチンコやるのですか?」

すると、予想通りこんな答が返ってきた。

「しません。負けるとわかっているのにするはずありません」。

 

普通に考えてみても、たまに勝つことはあるにせよ、

最終的にパチンコで黒字になることはないだろう。

 

なのに趣味としてやり続けるのはなぜか?

お金が嫌いだからとしか思えない。

「いやあ、今日は5万円も負けてスカッとした。最高!」。

自分のお金が減っていくことが快感なのに違いない。

 

でも、どうもそうではなさそうだ。

いや、待てよ。

パチンコそのものが好きなのだろうか。

 

勝ち負けではない、キラキラと輝く銀色の玉が、

次々と滝のように吸い込まれる様をうっとりと眺めるのが好き。

そんな人がいないとも限らない。

いないか。

 

誰か、教えてはくれないだろうか。

パチンコの魅力とは何か?

納得のいくように説明してほしい。

お願い。

 

ds-ccs (2009年4月24日 22:17) | 個別ページ

バー

ある都心のホテルに妻と泊まった。

普段は利用することなどない敷居の高そうなホテルである。

 

部屋は30階なので、眺めが抜群によい。

なんとカーテンは電動で開閉できる。(別に変な意味ではない)

CDもないのにCDデッキまで置いてある。

風呂には1回しか入らないのに、タオルが山ほどある。

 

うーむ・・・いつもはビジネスホテルを利用するので、

なんだか落ち着かない気分である。

 

冷蔵庫があったので開けてみた。

中にはいろいろな飲み物がある。

見慣れない日本酒まである。

冷蔵庫の上の引き出しには、ウイスキーのミニボトルがきれいに並べてあった。

 

何気に伝票を見たら、目が飛び出そうになった。

日本酒の1合瓶が2480円もする。

とても酔えない。

 

それだけではない。

自販機で120円で売っているミネラルウォーターが480円もする。

缶ビールもジュースもコンビニの4倍である。

 

私が、「ひえー」とか「うわー」とか叫びながら、

いちいち冷蔵庫の商品の値段を読み上げていたら、

窓辺にいた妻がポツリと言った。

 

「ぼったくりバーですね」。

 

なるほど、うまいことを言う。

ざぶとん1枚。

 

ds-ccs (2009年4月23日 21:13) | 個別ページ

お菓子2

大学の構内でチラシとお菓子を配るのはよいが、

入校生に結びつかなければ何もならない。

自己満足で終わってしまう。

お菓子は甘いが、世の中そんなに甘くはないのである。

 

お菓子を配ろうがティッシュを配ろうが、

月に一回程度やったくらいでは集客につながる可能性は非常に低い。

 

ではどうすればよいか。

 

一番大事なのは、学生とのコミュニケーションをはかること。

学生との親密度を高めることが何より大事だ。

そして、その仲介になるのが卒業生なのである。

 

人と人とのコミュニケーションは、「回数」によって深まると言う。

その自動車学校は担当制で教習の評判はいいし、事故率も低い。

構内で伝道師活動を実施するにはもってこいである。

 

さて、ここまできたら答がでてくる。

はい、ブログを読みながら苦笑しているHさん。

笑ってないで、答えてください。

 

ds-ccs (2009年4月22日 20:53) | 個別ページ

お菓子

ある自動車学校が大学の構内で、チラシとともにお菓子を袋に入れて配ったら、

あっという間に300個がはけたと言う。

いつもは、なかなか受け取ってもらえないらしい。

 

お菓子は、うまい棒とせんべいとキットカットの豪華3点セット。

 

学生は我も我もと群がってきたという。

中には「ありがとう」と声を掛けてくれた学生さんもいたそうである。

配る指導員さんも、喜ばれるのだからうれしいだろう。

 

しかし、結婚や仕事が幸せになるための手段であるのと同じように、

お菓子は生徒を増やす手段である。

 

お菓子を配ることが目的になってしまってはいけない。

では、どうすればよいか。

 

はい、そこのあなた、どうすればいい?

ん・・・そう、今苦笑いをしたあなたです。

笑ってないで、答えてください。

 

 

ds-ccs (2009年4月21日 23:34) | 個別ページ

シェア

ある会員校さんの3月の入校生数を見て驚いた。

 

昨年は20%しかなかったシェアが、

今年は50%になっている。

50%である、50%。

 

なんと30%も増えているのである。

3%ではない、30%なのだ。

 

もちろん近隣校が閉鎖したなどといった、特別な事情などない。

正真正銘の実力なのである。

 

30%・・・そう言えば、麻生さんの支持率もそれくらいか。

しかし、正真正銘の実力かどうかは何とも言えない。

 

別の教習所でも、5年前には30%そこそこだったシェアが、

今年は60%に届こうとしている。

目標は70%だそうだ。

 

せめて、麻生さんもこれくらいの支持率を目指して欲しいものである。

無理か。

 

ds-ccs (2009年4月20日 21:24) | 個別ページ

無料

料金が無料という会議室を利用した。

無暗にだだっ広く、古めかしい部屋だった。

 

ふと見ると、

入口のドアの隅にムカデが丸まって死んでいた。

部屋の一番奥の角にはゴキブリが死んでいた。

 

でも、無料だから文句は言えない。

 

「会議室にムカデが死んでたぞ」と訴えても、

「えへへへへ、無料ですからね」とあしらわれるかもしれないし、

「ゴキブリが死んでるぞ」と怒ってみても、

「お客さん、タダですよ、タダ」と相手にされないかもしれない。

 

無料とは「価値がないも同然ですよ」と言っているようなものである。

そこには満足も感動もない。

 

よい会議などできるはずもない。

 

しかし、ムカデにゴキブリとはあんまりだと思う。

まあでも、

生きてぞわぞわがさがさ動いているよりはましか・・・。

 

ds-ccs (2009年4月19日 23:16) | 個別ページ

笑顔

8泊9日の社員研修が終わった。

 

計算できない社員がいた。

漢字が読めない社員もいた。

 

声を詰まらせながら決意を口にした社員がいた。

沈黙したまま何も答えることができない社員もいた。

 

閉鎖された学校から移ってきて、戸惑いを隠せない社員がいた。

60歳になってもまだ進化し続けようとする社員もいた。

 

二次会で生まれて初めて女装した社員がいた。

二次会の感想を聞かれ、

「これで社会人になったんだなあと思いました」と答えた新入社員もいた。

 

いろんな社員がいたが、

みんな最後には素晴らしい笑顔を見せた。

 

私はへたくそだが、人の笑顔っていいと思う。

そして、笑顔がたくさんある自動車学校は強い、

そう思うのである。 

 

ds-ccs (2009年4月18日 21:41) | 個別ページ

奇妙

温泉ホテルの中にあるカラオケスナックに二次会で行った。

廊下を行くと、お店の前に奇妙な女性が立って案内していた。

 

背が高く、異様にスリムな体躯である。

黒いドレスを着ている。

下にボーダーのシャツを着ているのかと思いきや、

近づいてみると、それはあばら骨であった。

 

最も奇妙だと感じたのは、その顔つきである。

 

目鼻立ちはくっきりしているものの、

どこか作ったような造形的なものを感じる。

 

中に入って、お酒を飲み始めると、

私の一つとなりに座って、大きな声で話に加わってきたのであるが、

その声がまた奇妙だった。

 

よく通る声ではあるが、女性らしい音域とは言えない。

低いのである。

 

しばらくすると、となりに座っていた指導員さんが

私に何かを訴えるような顔をして囁いてきた。

 

「あ、あの人ゼッタイ男ですよ。額と鼻とあごを整形しています。

 私の膝に手を乗せてくるんです。ひいぃ」

 

私は、じっとグラスの中に目をやりながら、

その造形顔の方をなるべく見ないように努めた。

 

「あなたは、ウーロン茶でい~い?」

そんなことに構うことなく、女性?は声を張り上げている。

 

奇妙な違和感を抱えたまま、

二次会は盛り上がっていった。 

 

ds-ccs (2009年4月17日 14:23) | 個別ページ

断る

7日目の研修に参加した女性指導員のAさんが話しかけてきた。

「例のお客さん、入校されましたよ」。

 

例のお客さんとは、私とAさんがいっしょに募集に行った先の父親のことである。

その父親は娘に免許を取らせようと検討していた。

 

我々が行くと、居間にあげてもらったまではよかったが、

それから2時間もの間、無理を言い続け値切り続けた。

 

満員で無理だと言う入校日に、何とか入り込もうとして、

最後にはキャンセル待ちをかけてきた。

特典は要らないから、その分安くしろと言った。

 

さすがの私もうんざりし、仕舞には腹が立ってきたのをよく覚えている。

 

同行レポートには、

「こちらから断ることも必要です」

と書いた。

 

Aさんは後日、毅然とした態度でキャンセルがでなかった旨を伝えたらしい。

もちろん、一切値引きなし。

 

父親は、いったん入校しないことを匂わせたものの、

後日、「やっぱり、お願いします」と電話をかけてきたと言う。

 

断ると、お客が引き寄せられる。

これ"引力の法則"なり。

よかったよかった。

ds-ccs (2009年4月16日 16:03) | 個別ページ

野生

最初に現れたのは、子鹿だった。

すぐあとにひとまわり大きな鹿が付き添うように現れた。

母鹿かもしれない。

 

あたりを見回しながら、仲良く草を食んでいる。

 

突然、林の方からもう一匹の鹿が跳ねるように駆けてきた。

かなり大きいので、父鹿なのだろう。

凛々しく力強いその雄姿。

 

ほんの短い間、三匹の鹿の親子は散歩を楽しんだあと、

林の中に消えていった。

 

早朝、私はホテルの窓から、

その光景を息を殺して眺めていた。

 

朝の風景2.jpg

ds-ccs (2009年4月15日 09:21) | 個別ページ

笑顔

研修で校長先生の講演があった。

テーマは、指導員さんによる交通安全の呼びかけ活動、

いわゆる「伝道師活動」である。

 

「当校の強みという話が出ました。強みとは武器のことです。

 みなさんにはどんな武器があるでしょうか?」

 

ふむふむと聞いていたら、校長先生は突然、こんな話を始めた。

「みなさんの武器は何かを考える前に、川崎さんの武器について考えてみましょう。

 川崎さんの武器とは何でしょうか?・・・笑顔でしょうか?」

 

あはははは。

みんな笑った。

ひゃははははははは。

私も笑った。

 

うーん、さすが校長先生、

痛いとこ・・・いや、こそばゆいところを突いてくる。

 

「川崎さんの武器は文章だと思います。

 そして、みなさんの武器は指導員としての知識そのものです。

 もうイヤな売り込みをする必要はありません。

 みなさんの持っている知識がそのまま伝道師活動で生かされるのです」

 

うーん、さすが校長先生、いいことを言う。

 

よし、私も今日から笑顔を絶やさないようにしよう。(うそ)

 

ds-ccs (2009年4月14日 08:28) | 個別ページ

疑惑

研修が終わって、ホテルの部屋で着替えをしていたら、

突然、副校長のAさんが部屋に入ってきた。

 

「わお」。

私はびっくりして声を上げた。

 

Aさんは、

「あ、部屋を間違えました!」

と言ってすぐに出て行った。

 

懇親会が終わって2次会も盛り上がってきた時に、

たまたまAさんと話をする機会があった。

 

私がAさんに「さっきは襲われるかと思いましたよ」と言うと、

Aさんはうれしそうな顔で、「私は女性が好きなんです」と言いながらも、

過去に何度も同性が好きなのではないかという噂があったことを告白した。

 

ある時、指導員室でお昼御飯を食べていたら、

二人の女子生徒が、「質問があるんですが」と近づいてきてこう言ったそうだ。

 

「先生はホ〇なんでしょうか?」

指導員室は爆笑に包まれたという。

 

Aさんにその気があるという噂を聞いた生徒の中には、

教習終了後にシートでじっと目を閉じて動かない男の子もいたと言う。

 

私とAさんの話に女性指導員や事務員さんも加わり、

Aさんのホ〇疑惑にまつわるエピソードでたいへん盛り上がった。

 

2次会が終わり、部屋に戻ってAさんの楽しげな表情を思い出していたら、

Aさんが何だかとてもかわいく思えてきた。

 

たとえAさんにその気がなくても、

Aさんは同性に好かれる人なのだと思った。

 

翌朝、温泉に入るために脱衣室に入った。

そこにいたのは、偶然にもAさんだった。

 

裸のまま、私を見てさわやかに笑った。

 

ds-ccs (2009年4月13日 13:30) | 個別ページ

言い方

その温泉旅館から歩いてすぐのところに海に面した足湯施設があった。

すでにチェックアウトしていた私は、列車まで時間があったので、

その足湯でゆっくりしようと考えた。

 

ところが、私はタオルを持っていないことに気がついた。

フロントにお願いしてタオルをもらおうと考えたが、

「足湯を使いたいのでタオルをもらえませんか?」

と言うのも図々しい。

 

そこで、

「記念にこちらのタオルが欲しいのですが、ひとつ売ってもらえませんか?」

と言ったところ、フロントのおじさんは、

「いやあ、こんなものでよろしければ差し上げます」

を快くタオルをくれた。

 

一昨日から、ある自動車学校の社員研修に参加させていただいている。

夜の懇親会で、以前、同行したことのある性指導員のAさんが隣に座った。

「Aさんは以前、いっしょに訪問に行きましたよね」

 

すると、Aさんは困ったような顔になって、

「もう3回も同行していただきましたから、もういいですぅ」

と大げさに首を振った。

二度と同行されるのはごめんだ、という表情であった。

 

人間とはおかしなもので、

「やってはいけません」と言われるとやりたくなるし、

「ぜひやってください」と言われるとなんとなくやる気が削がれる。

 

私は、「いえいえ、またぜひ行きましょう」と言った。

 

ここでクイズ。 

Aさんが何と答えれば私に、

「もう同行しなくてもいいかもな」

と思わせることができたでしょうか?

 

答はCMの後で。

 

ds-ccs (2009年4月12日 21:00) | 個別ページ

玄関

出張に出て3日目になる。

家内から、ウチの猫の写メールが届いた。

 

玄関に座って、私が朝起きてくるのを待っていると言う。

なんというけなげさだろう。

 

しかし、猫は3日で恩を忘れると言う。

明日になると、たぶんすっかり忘れているはずだ。

間違いない。

 

出張から帰る来週末には私の顔を見ても、

「あんた、だれ?」てな感じだろう。

 

また、そんな素っ気ない態度がかわいくもあるのだが。

玄関.jpg

ds-ccs (2009年4月11日 22:09) | 個別ページ

海坊主

海坊主のような営業マンに会った。

月に300台のエアタオルを売りまくると言う。

 

海坊主は、必ずお土産を持参する。

話も豪快で、面白い。

名刺交換の時には、「名古屋のキムタクです」という。

60歳のツルツル頭だから、必ず笑ってしまう。

 

お客さんを接待する時も、

「今日は社長のおごりで、支払いは私で」

と、意味不明な言葉で笑いを誘う。

 

お客さんといえども、言ってることがおかしければ説教を始める。

「いい加減にしてくださいよ」

「ここで、そんなこと言わないの!」

 

あくまで、主導権は離さない。

旧式ではあるが、相手の心理をよくわかっている。

 

海坊主は、朝になると、すでにどこかに消えていた。

今度はどこに出没するのか。

 

ds-ccs (2009年4月10日 11:41) | 個別ページ

社会人塾

ある高校の自動車科の生徒を対象に「社会人塾」を開催した。

「社会人塾」は、文字通り、就職する前に必要な考え方や知識を習得する場である。

 

私の担当は「あいさつ」だった。

 

車が売れない時代は、サービス(整備)が大事になる。

売れない分、修理・点検が増えるからだ。

百年に一度の不況ではあるが生徒たちにとってはチャンスなのである。

 

あいさつはその第一歩、社会人としての大切なマナーである。

 

生徒の中に、消え入りそうな声で話す子がいた。

「よろしくおねがいむにゃむにゃ」

ほとんど語尾が聞き取れない。

 

ところがしばらく練習を重ねていったある段階で、

突如として大きな声が出るようになった。 

表情も明らかに変わってきた。

 

自分にもできるという自信が出てきたようだ。

 

あいさつ研修は、やっているこちらも体力的に大変ではあるが、

それ以上に「人が変わる瞬間」に立ち会えるという喜びがある。

 

それによって、私自身も元気になるのである。

 

ds-ccs (2009年4月 9日 11:26) | 個別ページ

地獄

ある指導員さんに他の学校の社員研修で講演をしてもらった。

彼は、一度自動車学校をやめて転職をした。

 

講演のタイトルは、「地獄を見てきた男の話」。

 

話を聞いて、本当に「地獄」だと思った。

本人以上に家族が悪夢の中に突き落される。

 

奥さんは、

先の見えない転職先で、激務によって日に日に痩せていく夫にこう言った。

 

「あんた、このままいくと、3月で貯金がなくなるよ」

「お願いだから、自動車学校に戻ってちょうだい」

 

彼は迷った末に、前の経営者に頼み込み、

契約社員ながら奇跡的に自動車学校に復帰できた。

 

「指導員という仕事を長くやればやるほど、50分という教習時間に体が慣れてしまい、集中力も50分しか持たなくなります。そうなると、他の業界に転職してもよほどの努力をしないと務まりません」

 

研修会場は静まり返った。

 

彼の話をもっと聞きたい方は、5月23日のセミナーにお越しください。

 (宣伝かよ)

 

ds-ccs (2009年4月 8日 21:21) | 個別ページ

計算問題

研修で、計算の演習をした。

 

昨日は足し算だったが、今日は掛け算と割り算だった。

だんだん難しくなる。

 

今日は送迎にかかるコストについての計算問題であった。

 

生徒さんが30人います。

15人乗せて走るバス送迎と3人乗せて走る普通車送迎では、

卒業まで、どちらが多くコストがかかるでしょうか?

 

当然、普通車の方が多くかかる。

バスは運転手が2人で済むが、普通車は10人必要になる。

 

ところが、バスの場合、生徒さんを降ろしながら走るので

通常30分で行くところが90分かかる。

普通車は3人なので30分で済む。

 

また、卒業までの日数が60日でバス送迎の場合と15日で普通車送迎の場合ではどうか?

 

さらに卒業まで60日かかる教習所が普通車送迎に切り替えたらどうなるか?

 

ある指導員は結果を知って、声をあげた。

「こ、こんなに違うのか...」

 

送迎コストは、教習の品質と深くかかわってくるという、

 実に興味深く、ためになる計算問題だった。

 

ds-ccs (2009年4月 7日 21:17) | 個別ページ

社員研修

昨日からある教習所の社員研修がスタートした。

1チーム1泊2日を3チーム、計3泊4日のプログラムである。

 

参加者はみんな「いったい何の研修をするのだろう?」と不安そうな顔をしている。

 

この研修の目的は、いろいろな角度から気付きを与えることで、

言われなくても明るく笑顔で仕事に打ち込めるようにすることである。

 

人に言われていやいや仕事をするよりも、

自分から進んで仕事をした方が楽しいし、お客さんにも喜んでもらえる。

 

メンバーの中に新入社員の女性事務員がいた。

どこか暗い表情で明らかに緊張している。

声も小さい。

何度か「もっと大きな声で話しましょう」と言われた。

 

ところが懇親会が終わり二次会に入ってカラオケを歌う表情を見て驚いた。

まるで別人のように明るくのびのびとした顔をしている。

 

カラオケを楽しんでいるような表情で接客をしたら、

どんなにお客さんに喜ばれるだろう。

 

彼女が少しでも、何かに気づいてくれればよいと思う。

いや、ほんのちょっと、気づいたのかもしれない。
ds-ccs (2009年4月 6日 21:15) | 個別ページ

視力

中学生の時、生徒からの質問を促進させるために

「質問カード」という制度があった。

 

質問をしたらその先生からハンコがもらえ、

多い人は褒められ、少ない人は叱られた。

 

ノルマは月10個だったように記憶している。

月末になると職員室に質問をする生徒の行列ができた。

 

私は、月末にノルマ達成まであと一個になったものの、

する質問がなくなってしまい困り果てた末に、質問する生徒が一番少なかった保健体育の先生にこんな質問をした。

 

「なぜ、近眼の人が遠くの景色を見ると視力が回復するのですか?」

 

先生は回答に困っていた。

「うーん」と苦笑いをして、窓の外に目をやりながら言った。

 

「と、遠くを見ると、ほら、眼が潤うでしょう」

 

ある教習所で、長時間のパソコン作業などが原因で起こる目の疲れを回復するという「ドクターなんとか」というハイテク機器を導入したというので実際にやらせてもらった。

海の中を泳ぐイルカなどの3D画像を特殊な眼鏡で見るだけで、視力が回復するのだという。

 

やってみて驚いたが、確かにやる以前に比べよく見えるようになった。

3Dの画像を目で追うことで、眼球のストレッチ効果があるのだそうだ。

 

私はふと中学の時に先生を困らせた質問を思い出し、その答えが「ドクターなんとか」にあることに気がついた。

 

なんと35年ぶりに、質問の回答が判明したのである。

 

ちなみに職員室に行列ができた質問カード制度はすぐに終わった。

 

 きっと先生は大変だったのだろう。
ds-ccs (2009年4月 5日 21:07) | 個別ページ

消しゴム

「あ」

女性社員が机から消しゴムのかすを床に捨てるのを見て、

私は思わず声をあげた。

 

「今、捨てた消しゴムを誰がそうじするのですか?」

「あとで、みんなでそうじします」

 

「あなたが捨てたゴミをみんなにそうじをさせるのですか?」

「・・・・・・」

 

「あなたは噛み終わったガムを自分の車の中に捨てますか?」

「捨てません」

 

「ピカピカの車を運転しながら、タバコの灰を道路に捨てている人をどう思いますか?」

「・・・・・・」

 

「クリーンりネスという言葉を知っていますか?」

「そうじ・・ですか?」

 

「そうですが、正確にはきれいなところを維持するという意味です。あなたの働く会社では、社内で床にゴミが落ちているなどということは想定外なのです」

「・・・わかりました」

 

それでも、彼女は消しゴムを拾おうとはしなかった。

 

ds-ccs (2009年4月 4日 22:39) | 個別ページ

あいさつ

新入社員に、「高校であいさつの練習をしましたか?」と聞いてみた。

すると、全員が「しました」と言う。

 

「どれくらいの時間やりましたか?」と聞くと、

「おぼえていません」と言った。

 

憶えていないとはどういうことだろうと思って、

いろいろ聞いている内にやっと思い出し、

「10分くらいでした」と答えた。

よほど、印象に残らなかったようである。

 

「それでは、きちんとあいさつの練習をしましょう」

と、3時間かけて練習した。

何度も何度もダメ出しをされながら、最後には全員できるようになった。

 

「はい、合格」

と、言った時、彼らは本当にうれしそうな顔をした。

 

反対に、午前中立ちっぱなしでずっと声を出し続けていた私は、

午後になると、声がかすれて、足が棒のようになってしまった。

 

どうやら、年々、受けるダメージが大きくなっているようである。

ds-ccs (2009年4月 3日 21:07) | 個別ページ

生活応援

ある食品スーパーの役員さんの話。

 

最近の不況で、今までにはない安い商品を売ろうということになり、

その商品に「生活応援」というシールを貼って店頭に置いたところ、

まずまずの売れ行きだったそうである。

 

ところが、その「生活応援」商品のひとつである、

298円の刺身を買って帰った主婦が、

食卓に「生活応援」というシールを貼ったままの刺身を出したところ、

それを見たご主人が怒り出した。

 

「なんだ、この生活応援というのは!わしにもっと稼げと言うことか!」

ものすごい怒りようで、ちょっとした騒動になったそうである。

 

その話を耳にした役員さんは慌てて、

「生活応援」シールを全商品からはがしたのだという。

 

不況になると、通常では何でもないようなことでも、

人の癇に障るようになるのか。

 

麻生さんにも聞いてほしい話である。

 

ds-ccs (2009年4月 2日 00:03) | 個別ページ

うれしかったこと

ある会社の新入社員研修で、

「これまでで一番うれしかったことは何ですか?」という質問をした。

 

昨年までは、毎年

「運転免許が取れたこと」

と答えた人が半数くらいいた。

 

ところが、今年はまるで違っていた。

「免許が取れた」と答えた人は一人もいなかった。

しかも、全員が同じ回答をした。

 

「この会社に就職できたこと」。

 

この街でも、内定取り消しや採用の減少で、

今年の就職は非常に困難だったという。

 

ほとんどの新入社員が、軽の中古車をローンで購入していた。

初任給はその返済とガソリン代に充てるそうだ。

 

「何のために働くのですか?」という質問に、

「税金を払うため」と答えた女性社員もいた。

 

驚いて、「何の税金ですか?」と聞いたら、

「自動車税です」と答えた。

 

ds-ccs (2009年4月 1日 21:40) | 個別ページ