洗顔してタオルで顔を拭いていると、
肌触りがいつもと違うことに気がついた。
とても柔らくて気持ちのよい、新しいタオルだった。
そう言えば、何日か前にどこかでもらったことを思い出した。
どこだったか・・・。
そうだ。
新築工事のあいさつにと、業者が持ってきたものだった。
妻は、インターホン越しにすこぶる冷たい声で、
「で、何ですか?」と、とっとと帰れオーラを発したと言っていた。
「こんなにいいタオルをくれるのなら、もっと愛想よくしとけばよかった」
妻はそんなことを言っていたが、
「工事のごあいさつに来ました」と言われて素直に出たばっかりに、
さんざん営業された経験も一度や二度ではなかったから、
冷たくされても仕方のないことである。
待てよ。
ひょっとすると、工事のあいさつにきました作戦が通用しなくなったために、
まずはタオルで喜ばせておいて、じきに第2弾の営業がくるのか?
まあ、営業するのはいいけど、
今度はバスタオルを持参してくれないかな。

