来た。
来た。
来た。
うちに来た。
何が来た。
封筒が来た。
どこから来た。
最高裁判所から来た。
誰に来た。
妻に来た。
妻は「なんて、ついてないの」と、
封筒を台所の炊飯器の下の引出しにしまいこんでしまった。
それでも、ひととおり書類には目を通したらしい。
同封されていたコミック冊子にこんなことが書いてあった、ふん、そんな訳ないでしょ、
と、鼻で笑っていた。
ぶつぶつ言うだけ言って、最後にこう言った。
「でも、まあ、日当1万円もらえるんだから、いっか」
ここは大事なポイントである。
観念するための額は5千円でも8千円でもダメなんだと思う。
1万円。
その甘美な響き。
でも、
それでいいのか、
裁判員制度。

