長い出張でたまっていたメールの中に、
その知らせはあった。
福岡の指導員さんからのその知らせは、
私のよく知っている指導員さんの訃報だった。
私と同い年のその人は、
夏も終わろうとするある日の夕方、
突然帰らぬ人となった。
そう言えば、血圧が高いと言っていた。
長いこと薬が合わなかったが、
やっと自分に合う薬が見つかったと言っていた。
ずいぶん前のことである。
しかし、ここ数ヶ月は、薬を飲んでいなかったらしい。
彼とはこれまでどんな話をしてきたのだろう。
お酒を飲んだのはいつだったか。
どんな理想を語っていたか。
どんな現実を嘆いていたか。
思い出そうとしても、思い出せない。
彼がいなくなったこと自体、
いまだに受け容れられないでいる。

