ある教習所の伝道師活動でふたりの指導員さんに同行した。
伝道師活動とは交通安全の呼びかけを行う訪問活動のことである。
しばらく、いっしょに歩いていたのだが、どうもひとりの指導員さんのことが気にかかる。
眼鏡といい、
着ているシャツといい、
腰に巻いているポーチといい、
持っている紙袋といい、
長い髪といい、
不精ヒゲといい、
すべてが胡散臭いのである。
私は思わず、
「Sさん・・・胡散臭いですね」
と言うと、Sさんは嬉しそうにこんなことを言った。
「怪しいでしょ。わかっています。訪問する時も『すみません。怪しそうに見えますけど、決して怪しいものではありませんよ』と言って行くんです」
それが意外に笑いが取れて話がはずむのだそうだ。
うーん・・・交通安全伝道師って・・・それでいいのか、おい?


